この記事は、パソコンの故障や買い替えに備えてデータを守りたい人に向けた、バックアップ手段の比較です。クラウドストレージのpCloud、クラウドバックアップのIDrive、Windows向けバックアップソフトのAOMEI BackupperとEaseUS Todo Backupの4つを取り上げます。軸にするのは「買い切り型」と「サブスク型」の違いです。保存先、料金の形、対応OS、日本語対応の順に比べます。
結論:保存先と払い方の組み合わせで選ぶ
先に結論です。データをどこに置くか、払い方をどうするかで選んでください。
- 写真やファイルをクラウドに買い切りで長く置きたい:pCloudのLifetime
- 家族の複数のPCとスマホをまとめてクラウドに守りたい:IDrive
- Windowsを無料、または買い切りでシステムごと守りたい:AOMEI Backupper
- 日本語サポートを受けながらWindowsをバックアップしたい:EaseUS Todo Backup
AOMEI BackupperとEaseUS Todo Backupは、外付けHDDなどにPCを丸ごと保存するソフトです。pCloudとIDriveは、ネット上にデータを置くサービスです。PCの故障と災害・盗難の両方に備えたいなら、ソフトとクラウドを組み合わせる方法もあります。
比較表
| ツール | pCloud | IDrive | AOMEI Backupper | EaseUS Todo Backup |
|---|---|---|---|---|
| 総合評価 | ||||
| 最安料金 | 月額 $4.17〜 | 月額 $0.25〜 | 月額 ¥484〜 | 月額 ¥989〜 |
| 無料プラン | あり | あり | あり | あり |
| 無料体験・返金 | 14日間返金保証 | アカウント作成から15日以内に解約すれば返金される。それ以降は状況に応じて日割りで返金される場合がある。 | 90日間無条件返金保証 | 無料体験版あり |
| 日本語画面 | 一部対応 | 英語のみ | 対応 | 対応 |
| 日本語サポート | 未確認 | 未確認 | 未確認 | 対応 |
| 対応環境 | Windows・Mac・Linux・iPhone・Android | Windows・Mac・Linux・iPhone・Android | Windows | Windows |
| 支払い方法 | クレジットカード・PayPal | クレジットカード・PayPal | クレジットカード・PayPal・銀行振込 | — |
| 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
選び方に関わる項目を表にまとめました。「要確認」は、公式情報で確認できなかった項目です。
項目 | pCloud | IDrive | AOMEI Backupper | EaseUS Todo Backup |
|---|---|---|---|---|
種類 | クラウドストレージ | クラウドバックアップ | バックアップソフト | バックアップソフト |
買い切り | あり(Lifetime) | なし | あり(無期限版) | あり(最新版・永久) |
サブスク | 年額・月額 | 年額・2年 | 年間更新版 | Home & Cloud 1年 |
無料 | 2GB(最大10GBまで増量可) | Basic(10GB) | Standard版 | 無料体験版 |
最安の有料料金 | 月額 $4.17〜(Premium 500 GB(年額)・年払い) | 月額 $0.25〜(IDrive Mini 100 GB(年額)・年払い) | 月額 ¥484〜(Pro年間更新版・年払い) | 月額 ¥989〜(Home & Cloud 1TB 1年・年払い) |
対応OS | Windows・Mac・Linux・iOS・Android | Windows・Mac・Linux・iOS・Android | Windows | Windows |
料金の通貨 | 米ドル | 米ドル | 日本円 | 日本円 |
日本語 | 料金ページ | 英語のみ | 日本語サイト | 日本語サイト・日本語メールサポート |
返金保証 | 14日間返金保証 | アカウント作成から15日以内に解約すれば返金される。それ以降は状況に応じて日割りで返金される場合がある。 | 90日間無条件返金保証 | 要確認 |
選び方のポイント
バックアップ手段を選ぶときは、買い切りかサブスクか、保存先、対応OSと台数、日本語と支払いの4点を確認しましょう。
買い切り型とサブスク型の違い
買い切り型は、最初に一度払えば使い続けられる形です。長く使うほど1年あたりの負担が小さくなります。一方で初期費用が大きく、サービスを途中でやめても払った分は戻りません。
サブスク型は、毎年または毎月払う形です。初期費用が小さく、必要な期間だけ使えます。代わりに、使う限り支払いが続きます。IDriveのように、初年度だけ割引されて2年目から通常価格になるサービスもあります。
注意したいのは、同じ「買い切り」でも中身が違う点です。pCloudのLifetimeは、一括払いでクラウドの容量を使い続けられるプランです。AOMEIの無期限版とEaseUSの最新版(永久)は、ソフトを期限なしで使えるライセンスで、クラウドの容量は付きません。pCloudのLifetimeの利用期間の条件は、公式サイトで要確認です。
保存先:クラウドか、手元のHDDか
手元の外付けHDDやSSDに保存するなら、AOMEI BackupperかEaseUS Todo Backupです。どちらもシステムやディスクを丸ごとバックアップでき、HDDからSSDへの換装やOSが起動しないときの復元にも使えます。保存先の機器を自分で用意する必要があります。
クラウドに保存するなら、pCloudかIDriveです。家が火事や水害にあっても、データはネット上に残ります。pCloudはファイルの同期・共有が中心で、最大30日前までのファイルを復元できます。IDriveは複数台のPCやスマホをまとめてバックアップすることに向いています。
対応OSと台数
Macやスマホも守りたいなら、pCloudかIDriveです。どちらもWindows・Mac・Linux・iOS・Androidのアプリがあります。AOMEI BackupperとEaseUS Todo BackupはWindows専用です。
台数も確認しましょう。IDriveのPersonalは、1ユーザーで複数台のPCとスマホをバックアップできます。AOMEIのPro家族無期限版は5台のPCで使えます。ほかのAOMEIの有料版は1台のPC向けです。
日本語と支払い・返金
日本語で安心して使いたいなら、EaseUS Todo Backupです。日本語の公式サイトで円建てで販売され、Home版には24時間の日本語メールサポートが付きます。AOMEI Backupperも日本語サイトから日本円で購入でき、クレジットカード・PayPal・銀行振込に対応しています。
pCloudとIDriveは米ドル建てです。カード会社の為替レートや手数料で、円での支払額が変わります。IDriveの公式サイトは英語のみです。返金保証は、AOMEIが90日間無条件返金保証、pCloudが14日間返金保証です。IDriveとEaseUSの返金保証は公式サイトで要確認です。
pCloud:写真やファイルを買い切りでクラウドに置きたい人向け
pCloudは、スイスに拠点を置くクラウドストレージです。同期・共有、写真管理のpCloud Photos、文書編集のpCloud Docsに対応し、保存先を欧州か米国から選べます。一度の支払いで使い続けられるLifetimeプランがあるのが特徴です。
プラン | 料金 | 容量 |
|---|---|---|
Premium 500 GB(年額) | 月額 $4.17(年払い・初回 $49.99・月払いなら月額 $4.99) | 500GB |
Premium Plus 2 TB(年額) | 月額 $8.33(年払い・初回 $99.99・月払いなら月額 $9.99) | 2TB |
Premium 500 GB(Lifetime) | $219(1回払い) | 500GB |
Premium Plus 2 TB(Lifetime) | $499(1回払い) | 2TB |
数年以上使うつもりならLifetime、まず1年試したいなら年額プランが候補です。料金ページでは、Lifetimeの表示価格が最終価格で、セットアップ手数料はないと案内されています。
注意点は、Lifetimeの初期費用が大きいことと、返金保証の期間が短めなことです(14日間返金保証)。無料プランは2GBから始まり、チュートリアルの完了や招待で最大10GBまで増やせます。Mac版のpCloud DriveはmacOS 12以降が必要です。
IDrive:家族の複数の端末をまとめて守りたい人向け
IDriveは、米国のクラウドバックアップサービスです。1ユーザーでWindows・Mac・Linuxのパソコンや、iPhone・iPad・Androidをまとめてバックアップできます。個人向けのPersonalは5TBから、最大100TBまで容量を選べます。
プラン | 料金 | 主な内容 |
|---|---|---|
Basic | 無料 | 10GBまで、クレジットカード不要 |
IDrive Mini 100 GB(年額) | 月額 $0.25(年払い・初回 $3) | 1ユーザー・100GB |
IDrive Personal 5 TB(年額) | 月額 $6.99(年払い・初回 $83.88・月払いなら月額 $11.99) | 複数台のPC・スマホを5TBまで |
IDrive Personal 5 TB(2年) | 月額 $7.49(2年・初回 $179.82) | 2年分の一括払い |
Personal 5 TB(年額)の2年目以降は$119.88/年です。初年度割引(Limited time only) 年額・2年プランの割引は初年度のみなので、2年目以降の料金で予算を考えておきましょう。
注意点は、公式サイトが英語のみで、日本語の案内がないことです。容量を超えると追加料金がかかる場合もあります。英語の画面に抵抗がなく、家族の端末をまとめて守りたい人に向きます。
AOMEI Backupper:Windowsを無料または買い切りで守りたい人向け
AOMEI Backupperは、Windows PCのシステム、ディスク、パーティション、ファイルをバックアップできるソフトです。フル・増分・差分バックアップ(変わった部分だけを保存する方式)、古いバックアップの自動削除、SSDへのクローンなどに対応します。
プラン | 料金 | 主な内容 |
|---|---|---|
Standard | 無料 | 無料版、基本のバックアップ・同期・復元・クローン |
Pro年間更新版 | 月額 ¥484(年払い・初回 ¥5,808) | 1台、1年ごとの更新 |
Pro無期限版 | ¥10,208(1回払い) | 1台、生涯アップグレード |
Pro家族無期限版 | ¥13,838(1回払い) | 5台、生涯アップグレード |
まずは無料のStandard版で試せます。高度な機能が必要になったら、1台なら無期限版、家族のPCもまとめるなら家族無期限版が候補です。1TBのクラウドストレージ(AOMEI Cloud)は、どのエディションでも有料の追加オプションです。
注意点は、Windows専用であることです(Mac版は別製品)。日本語で問い合わせできるかは、購入ページで明示されていません。Standard版とPro版の機能の違いは、公式サイトで確認しましょう。
EaseUS Todo Backup:日本語サポート付きでWindowsを守りたい人向け
EaseUS Todo Backupは、Windows向けのバックアップソフトです。ディスク・パーティション・ファイル単位のバックアップ、システムバックアップ、ディスクのクローン、スケジュールによる自動バックアップに対応します。OneDrive・Dropbox・Googleドライブへのバックアップにも対応しています。
プラン | 料金 | 主な内容 |
|---|---|---|
Home 2026 | ¥4,378(1回払い) | 2026年中のバージョン18.x系で使える |
Home 最新版(永久) | ¥10,549(1回払い) | 期限なしで最新版へ無料アップデート |
Home & Cloud 1TB 1年 | 月額 ¥989(年払い・初回 ¥11,869) | 1TBのクラウドと1年間の無料アップデート |
Home 2026は期限のないライセンスですが、使えるのは2026年中のバージョンに限られます。長く最新版を使いたいならHome 最新版(永久)を選びましょう。
注意点は、Windows専用で、自作PCはサポート対象外であることです。電話・チャットのサポートは確認できませんでした。詳しい使い方はEaseUS Todo Backupの使い方で紹介しています。
よくある質問
クラウドストレージとバックアップソフトは何が違う?
クラウドストレージ(pCloudなど)は、ネット上にファイルを置いて同期・共有するサービスです。バックアップソフト(AOMEI、EaseUS)は、PCのシステムやディスクを丸ごと外付けHDDなどに保存し、故障時に元に戻すためのソフトです。IDriveは、複数の端末のデータをクラウドにバックアップすることに特化したサービスです。
買い切りとサブスクはどちらが得?
数年以上使うなら、買い切りのほうが総額を抑えやすくなります。ただし、買い切りは初期費用が大きく、途中でやめても払った分は戻りません。まず短期間試したい人や、必要な容量が変わりそうな人は、サブスクから始めるのが無難です。
Macをバックアップするならどれ?
この4つの中では、pCloudとIDriveがMacに対応しています。AOMEI BackupperとEaseUS Todo BackupはWindows専用です。
無料で始められる?
AOMEI BackupperのStandard版は無料で使えます。IDriveのBasicは10GBまで無料です。EaseUS Todo Backupには無料体験版があり、pCloudはクレジットカード不要で登録できます。
まとめ
- クラウドに買い切りでデータを置きたい:pCloudのLifetime。米ドル建てで、返金保証の期間は短め。
- 家族の複数端末をまとめてクラウドに守りたい:IDrive。初年度割引のあとの料金に注意。
- Windowsを無料または買い切りで守りたい:AOMEI Backupper。無条件の返金保証がある。
- 日本語サポート付きでWindowsを守りたい:EaseUS Todo Backup。24時間の日本語メールサポートが付く。
PCソフトの買い切りとサブスクの考え方は、PDF編集ソフトの比較でも紹介しています。
この記事で紹介したツール
pCloud
買い切りプランも選べるスイスのクラウドストレージ
- 評価
- 料金
- 月額 $4.17〜無料プランあり
- 日本語
- 一部対応
IDrive
複数のPCとスマホをまとめて守るクラウドバックアップ
- 評価
- 料金
- 月額 $0.25〜無料プランあり初年度割引(Limited time only)
- 日本語
- 英語のみ
AOMEI Backupper
無料版もあるWindows向けバックアップソフト
- 評価
- 料金
- 月額 ¥484〜無料プランあり
- 日本語
- 対応
EaseUS Todo Backup
Windowsをシステムごと保存できるバックアップソフト
- 評価
- 料金
- 月額 ¥989〜無料プランあり
- 日本語
- 対応